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あまり知らないRAIDのレベル

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2015.11.25

あまり知らないRAIDのレベル

授業内でRAIDについての授業も行うのですが、
『RAIDにはレベルがあって、2.3.4.6は理論として存在しているけど殆ど使われていませんよ~』
とだけ説明しておしまいでした。

じゃあ、その2.3.4.6は何で使われていないのか、どんな機能なのか。
という点を全く知らないなぁと思いまして、今回はRAID製品に採用されないレベルの特徴についてまとめてみました。
■RAID 2

RAID2は、冗長コードを複数のディスクにまたがって記録する仕組みで以下の特徴があります。

① データを書き込む際の単位がブロックではなくbitまたはbyte単位であること。
② 冗長コードが多ビットのECCであること。

ECCによる冗長コードは、元のデータに対してそのサイズが大きくなりがちで、容量面でのオーバーヘッドが大きいというデメリットがあります。
そしてそのECCの計算は、パリティより複雑で時間がかかるため、書き込みの速度面でもオーバーヘッドが大きくなるそうです。
こうしたデメリットのため、市販のRAID製品にRAID2はほとんど実装されていません。
■RAID 3

RAID3もまた、元のデータから冗長コードを生成してデータと共に複数のディスクに記録する仕組みです。冗長コードには、RAID5と同じパリティを採用しています。RAID5と大きく異なるのは、

① RAID2と同様、各ディスクにデータを配分する際の単位サイズが、ブロック単位ではなくbitまたはbyte単位である。
② パリティが特定のディスクに保存される(全ディスクには分散されない)。
③ 高速化のためには、複数のディスクをまったく同時に読み書きするための同期機能が必要。

③の条件を満たすには、他のディスクと同期させる特殊なディスクが必要となる上に、ディスクごとにバスを別々に設けてRAIDコントローラと接続するといった工夫も必要になるなど、コスト面から見て他のRAIDレベルより不利になります。この為、RAID3を実装している製品はそれほど多くはないとの事です。
■RAID 4

RAID4は、RAID5と同様に元のデータからパリティを生成して、ブロック単位で複数のディスクに記録する、という点でよく似ています。
RAID5と違う点は、

① パリティを全ディスクに分散するのではなく、特定のディスクだけに格納する。

と言う部分。
つまり、データを格納するディスクとパリティを格納するディスクが別々に分かれているのです。
この為、RAID4ではデータの書き込みの際にパリティ用ディスクへの書き込みが集中してしまい、それが結果として書き込み性能が下がってしまう原因になるのです。
そしてこのデメリットを改善しているのがRAID5です(パリティを分散して書き込みしていますね)。つまり、RAID4の改良版としてRAID5があり、RAID製品でもRAID4を採用しているものはほとんどないそうです。
■RAID 6

RAID6は、RAID5の改良版といえる技術で、1つのデータにつき2つのパリティを生成します。これにより、最大2台のハードディスクが故障しても、元のデータを修復可能としています。この耐障害性の高さがRAID6のメリットであると言われています。

RAID6のデメリットとしては、パリティが増えた分、その計算や書き込みのオーバーヘッドも増加するため、特に書き込みの性能は高くない点。
それに、2台のディスク故障に備えるだけなら、RAID5にホットスペアを組み合わせることでも代替が可能なので、あまり重要性を感じないですね・・・。(その場合リビルドしている間にもう一台が故障した場合は復旧できないですが)
RAID6を実装している製品は最近増えてきたようですが、RAID5に比べ復旧時の難易度があがるみたいですね。

はい、まとめてみましたが。
…なるほど、これは採用されにくいですね。
RAIDは主要のレベルを抑えておけば十分ではあるのですが、
豆知識としてその他のレベルについても概要を知っておけば今後何かの役に立つ…かも?

参考URL
@IT RAIDレベルを理解しよう
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0102/27/news002.html 

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